かぐたち

関係性オタクの徒然日記。

【noteから移行】仮面ライダーウィザード感想 物語編

(2020.10.27)


やっとウィザード見終わった!平成ライダー14作目!全53話+映画3本+小説。

さて感想。ちまちま書いてきた駄文まとめ。




目次

本編

放送は2012年9月から2013年9月。約一年一ヶ月。
2011年に放送したオーズの後半やフォーゼのハッピーで明るい雰囲気は共通してるけど「絶望を受け入れて前に進む」話。正直内容は暗い。

ただし時は2012年、2011年3月11日の東日本大震災から一年。震災を受け入れようとする姿勢に世間がシフトしていく時期だったのかも。さすがニチアサ、子どもに希望を与え行くべき道を示すニチアサ……

ゲートが絶望して怪人が生まれる設定上、ゲストキャラが絶望する暗い話が多くて中弛みもあったけど、↑の時代背景を鑑みると納得です。



夏の劇場映画

ウィザードの佳作部分として挙げられる夏映画。素晴らしい出来だった…


本編で不足気味だった操真晴人&コヨミちゃんコンビの最高な映画。互いに思いやる陰陽な二人。

この二人は恋愛でも兄妹でもどうとも取れる。
傍から見たら操真晴人が一方的にコヨミちゃんに魔力を与える不平等な関係性だけど、コヨミちゃんは魔力を与える事を存在意義にする操真晴人の脆さを理解してるし、理解した上で受け入れてそう。可愛いなこの二人…


二人の箱庭になりえる世界を少年と青年のために破壊する結末。
本編を思うと悲しい…外因に煩わされず二人を邪魔しないものに囲まれた世界ならきっと幸せになれるのに…

晴人「ファントムがいない世界ならコヨミに魔力全部あげられる」
コヨミ「全部は駄目よ。(晴人の好物の)ドーナツも買えないもの」

このやり取りが可愛くて何回も見返した。幸せそうに語る晴人と笑いながら返すコヨミちゃん。
両思いだ……可愛い…この映画で時を止めたかった…
(ただし脚本はサブの香村さんなので、もしかしたら恋愛的な意味合いでの映画かも)


登場人物のほとんどが仮面ライダーに変身していたのもよかった!
よく「ライダーに出演したんだし変身したい!」というメインキャラやおやっさんの中の人の話聞くもんね。


仁藤はどの世界でも変わらない。魔法がある世界ではどこでもキマイラ飼ってるっぽい。キマイラの副作用大変なのによくやるよ〜
どこでも明るくて前向きな兄ちゃんで、本当にこの物語における特異点だなと…
仁藤のキャラクター性が変わらないのは、彼のお婆ちゃんのもと厳しく優しい教育で生まれ育つ運命は変わらないから?


この映画の操真晴人がやってることって、とどのつまり「世界の破壊者」じゃねーか!52 53話で世界の破壊者の先輩門矢士と共演するのも納得よ。
芝居がかった振る舞いで強がって内側の脆い精神性を隠してる点も共通する二人。


MOVIE大戦

最終回後のMOVIE大戦は操真晴人→コヨミちゃんのメモリアル激重モノローグ映画だったね…………

「どんなコヨミでも受け入れる」ってそう簡単に出る言葉じゃないよ。敵の手で闇落ちしたコヨミちゃんを後ろから抱き締めて、あすなろ抱き!?どこのメロドラマ!!?!?
あと「 初めて会った時コヨミの存在に救われた」話は察してました。それを相手に伝えるとは思わなかったが…


瞬平くんが作った指輪から現れた晴人は未来の彼なのかな………コヨミちゃんを喪って間もない過去の自分のため、未来の彼自身にはもう遠い記憶となってしまったけど、過去の自分がまだ鮮明に心に刻み付けているコヨミちゃんとの思い出を守るため。ウィザード、というか操真晴人って頻繁にエモいムーブしてる………
(※小説版曰く、単にもう一人の現在晴人らしいです。無念)

「俺は希望の魔法使いだ。俺の希望(コヨミちゃんとの記憶)が溢れる世界で、俺が負ける訳ないんだ。」

最高の決め文句。出会いや別れから、クリスマスの買い物や面影堂での何気ない一時まで。全て操真晴人にとって大切なもの。
絶対に他人に奪われずコヨミ自身が幸せになれる場所として、自分の心の中の幸せな思い出を選ぶチョイスがすごい。


晴人→コヨミちゃんの想いって煩わしい外界要素、笛木とかファントムとかが無い方が強い。(2回目)逆に言えばそれほど純粋に愛している証拠。
これから他の誰を愛しても、きっとこの大切な少女への愛は心に残すんだろうな……


そして予想通りこの映画もサブ脚本・香村脚本だった……なんてこったい…


魔法石の世界(ウィザード最終回)

実質仮面ライダーディケイド、ウィザードの世界。すなわちウィザードのリ・イマジネーション(再構成)世界。

怪人になる未来を嫌って、世界を破壊してでも箱庭の外に出ようとした少年と少女の二人。兄妹のように育ち共に罪をおかしてでも希望を掴みたかった二人。
最後にこの二人の名前が「ハルトとコヨミ」だと明かされる。

本編では一緒にいられなかった運命共同体の晴人&コヨミちゃん。夏映画では二人で幸せにいられる箱庭を破壊して他者を救った。あらゆる点で晴人とコヨミちゃんの裏返しをしているこの子達…

ディケイドでさまざまな平成1期のリ・イマジネーション世界を描いていた會川脚本、流石再構成が上手い!
そしてここでも晴人&コヨミちゃんの関係性重視!


キャラクター文庫小説

待ってましたメイン脚本家による晴人→コヨミちゃんの描写!!!より強調されてた凛子ちゃんへの想い!!知ってた!!!!

メイン脚本家と他制作陣(現場やサブ脚本家)でヒロインが違った話あまりにも有名だもの……
確かに1話や、晴人と行動する凛子ちゃんのバディ感は良かったもの…ヒロインだったね…

操真晴人の解釈答え合わせ小説、または解釈そのままお出し小説。
大事な部分を抜粋しようと考えたけれど、そのために貼った付箋がびっしり本に付いているぐらい大事な話しかしてない。晴人の私小説かいな

要約すると

  • 人のために自分の想いを押し込めて我慢してしまう
  • 自分を守るために他人と一線引いている
  • 自分を許せるほど強くない、強がることでしか自分を保てない
  • 操真晴人自身が生きる事こそが希望、生きて両親やコヨミの思い出や想いを忘れないで持っていることが希望

このあたりが印象的

この小説、恋人=配偶者=パートナーたる凛子ちゃんと運命共同体なコヨミちゃん、二人への愛の貴賎を付けていないのが良い!
晴人自身も、周りのキャラもそれを当然のように考えている

私は恋愛>>>その他の愛とする世の中の風潮を憎んでいるので…大変ありがたかったですね…


凛子ちゃんと結婚してもコヨミちゃんへの想いは無くならないし、コヨミちゃんを心に留めながらも凛子ちゃんを愛してる。
それでいいんだよそれで……

操真晴人とコヨミちゃんが実の父娘に、血の絆で結ばれる!!と大はしゃぎしていたキバ大好き人間。
残念ながらコヨミちゃんが生まれ変わり晴人凛子夫妻の娘になる示唆で終わった…とほほ…




あとはキャラクター編!


↓元記事
https://note.com/kagutachi01/n/nb8119a020fb4